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他人を受け入れる心
戦争は正義と悪の争いではない。お互いの主義の違いから生まれるもので、相手の主義を認められず、相手に自分の主義を押し付けた結果として戦争が生まれるのである。敢えて言うなら強引に押し付けた側が悪となるか。なのに勝てば官軍となってしまう。正義のためなら犠牲者を出していいのか。これはおかしい。主義と正義を同じものと勘違いしている。つまり正義を掲げた戦争なんてあり得ない。どうしてそこまで自分が正しいと思えるのだろう。どうしても相手が許せない時、「正義を捨てて戦いに行く」と言った方がまだ潔い。(これが正しいとは思わないが。)(過激派の理念は大抵ここにあるが、実は見失っているのがほとんど。)
また、人は他人に多くの事を望みすぎていないか。だから「期待していたのに裏切られた」と感じるのだ。これも主義の押し付けに変わりない。勝手に期待していただけではないか。他人を疑ったり否定しろと言っているのではない。相手がどんな結果を出そうとも、それを受け入れる心が必要なのだ。これが本当の意味での信頼ではないだろうか。
自分と異なる価値観を認めること。これは考えを変えることではない。否定して無視することでもない。正しいことは一つではなく、方法はいくらでもあるはずなのだ。それが分かれば、人は分かり合えるだろう。